再会

第15話

大学を卒業し一般企業に勤めているわたしは

高校時代に起きたことなど忘れ仕事に没頭してる。


ある晩わたしは夢を見た。

夢はだいたい起きてすぐ忘れてしまう。


印象に残っていたのだろう。

1日中忘れることなく逆に

なぜあの夢を見たのか考え始めた。


夢の内容は

高校時代の近藤くんが現れて一緒に夏祭りに出かけた。


ただそれだけだ。

なのになぜか引っかかる。

十何年も会っていない友達の夢を見たことに。


そしてまた数週間後に近藤くんの夢を見た。

それが何回かあり連絡しようとしたのだが

卒業式でわたしは聞くのを忘れていた。

と言うより恥ずかしくて聞かなかった。


どうしても連絡したく数少ない友達を当たったが

分からずじまいだった。


諦めたくなかった。


次の日。友達の1人から"連絡してやれ"と連絡が届いた。

スクロールすると近藤くんの連絡先が添付してあった。


あんなに知りたかったのに

知れたら連絡する事がこわくなる。


けど一度きりの人生。

行動を起こさない後悔はしたくなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る