高校生デビュー

第2話

むかし、おじょうさま学校と呼ばれていた

歴史ある私立高校があった。


現在いまでも

わたしの両親の年代の人々はそう呼ぶだろう。


おじょうさま学校、、と


確かに

立派な建物でステンドガラスまであって

校庭は広く、駅までの送迎バス、部活専用バスも

設備されている学校だ。


ここまで揃っていたら、普通の高校とは少し違うだろう。


そんな学校へわたし、芹澤玲せりざわれいは入学した。

1人枠しかない学校推薦入学のため

同じ中学の人は1人もいない。


入学式当日にも関わらず

不思議なことに女子はグループ形成されていた。


同じ中学校同士。席の上下左右。

相手の持ち物を褒めたら友達になった。


なぜ女子はグループを作るのか?群れを好むのか?

わたしには疑問だった。


ひとりで学校生活を送ることは

そんなに変わったことなのか?


なんか、入学式の前にクラス発表があって

仲を深めておいたかのように。  

わたしだけ呼んでもらえなかったかのように。


その日は友達を作ることの

スタートラインは切れなかった。

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