第6話

光行:

ところが、それをよく思わない人もいました。

その人達は「悪者に安らぎを与えるとは何事か!!」と怒るや否や、お墓を踏み荒らしたり、お線香やお供え物を次々と滅茶苦茶にしていきます。

お墓を作った人達は止めてくれと、懇願しましたが、その人達は止まりません。

お墓はすっかり荒らされてしまいました。

しかし、次の日。お墓を荒らした人達は全員、布団の中で亡くなっていました。

医師の見立てでは、急な病気で亡くなってしまったとの事でしたが、逆にお墓を作った人達は仕事で臨時収入があったり、大きな病気にもかかることなく長生きしたそうです。

…こういった現象が続いたことから、その人の行い、…つまりは"業"に報いる祠であるとして"業報の祠"と名付けられ、時が流れるにつれてこの祠の存在は人々の心から忘れ去られていったのでした、おしまい☆


奈近:

長いわ!

もうちょっと簡単にまとめなさいよ!!




どうやら葉立さんの昔話調の話し方にじれったさを感じていたらしい。チカは葉立さんが話し終わると同時に思い切りツッコんだ。

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