扉。(ショートクソ小説。)

ああああああ

 

扉が怖い。

扉の先には何があるかわからないのが怖い。例えば怒った両親や1人で食べる晩御飯

それらが待ち構えていた時なんかは、最悪の極みと言えるだろう。

そしてそれらを超える最悪の極みいえば、誰もいない時だ。


母は離婚したのちに再婚し別の男と精神的にも肉体的にもきっとずっと愛し合っているのだろう。私なんか頭の外にほっぽり出して。

父は離婚したのち再婚しあの女性と添い寝をし愛の言葉を囁き合っているのだろう。閉じ切った扉の向こうに私が佇んでいるとも知らずに。


私は誰に頼ればいいのかもう分からなくなってしまった。怒る2人を見るのさえ億劫で自室聴こえる怒号をミュージックに、食べるご飯はどこか虚しく自分は1人なのだなと気づいてしまう。しかしもう本当に1人になってしまった。

2人には本気で愛している人がいる。

その愛はもう私だけのものではないのだ。

ああ、安寧の顔が 知らずに笑うその顔が!私のことをろくに理解せず、その私の全てを理解しきった顔でこき下ろすその顔が!!

とても

とても

とても

つらい。

そんな心の声をつぐみ。目を黒濁しながら今もドアを開ける。

つぐむばかりでは何も変わらないことを知りながら。


終。

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扉。(ショートクソ小説。) ああああああ @Tehepe00

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