第2話:不思議ちゃん。

「シャルルなんてギャルに覚えないけどな・・・」


「思い出せ、バカ!!」


「おまえ、その顔の模様とその体の色・・・エロリアンだろ?」


「違う!!私はフランス人ってことにしてる?・・・え?イタリア人かも?」

「シャンゼリゼってどこ?」


「そりゃ、おまえフランスだろ?」


「じゃ〜フランス人ってことで」


「悪いけどシャルルなんて名乗る女のことなんかまったく知らねえよ」

「つうか、俺、白髪しらがのネエちゃんに絡まれる覚えないんだけど・・・」

「つうか、いきなり飛び出してきて訳わかんないこと言われて迷惑この上

ないんだよな・・・俺に恨みでもあんの?不思議ちゃん」


「そうだね、恨みって言うか・・・クレームだね」


「俺さ、腹へってるし・・まじ早めに家に帰りたいんだけど・・・もういいかな?

訳分かんない女に付き合ってるヒマないし・・・そこどいてくれる?」

「まあ、どかないなら迂回してもいいけど・・・」


「そうは行くか・・・責任とってよ」


「責任?・・・責任って何の?」


「じゃ〜言ってやるけど」

「幼稚園の時、あんた私のスカートめくってパンツ見てニタッと笑って

言ったんだよ」

「おまえエロリアンだろ・・・大きくなったら結婚しようって・・・」

「めっちゃ、ヤラしい顔で・・・しかもヨダレ垂らしながら・・・」

「おもわず、おしっこチビったわよ」


「私のことエロリアンって見抜いたの後にも先にも、あんただけ」

「あれ以来、私がエロリアンってバレたことで、みんなからイジメられて

ずっとトラウマ抱えてるんだからね」


「幼稚園?・・・そんな昔のこと覚えてるわけないし、その顔と模様

幼稚園児じゃなくても誰が見たって人間じゃないって分かるだろ? 」


「やかましい!!」

「私は忘れてないからね、記憶に焼き付いてるんだから」

「あんた私をエロリアンだって暴露しといて、とっととよその街に引っ越して

行っちゃったでしょ」


「私はこの数百年、あんたを探しまわってたのよ」


「数百年って・・・幼稚園の時のことだろ?いつから生きてんだよ 」


「紀元前からだよ」


「お〜お〜絶滅せずによくこの時代まで生き延びたな」

「数百年どころじゃねえじゃねえかよ・・・ったく支離滅裂だな」


「地球外生命体は地球ができる以前からいるんだよ、バ〜カ」

「いいから・・・さ、責任とってよね、球太」


「思い当たる節もないのに責任とれって言われて、はい分かりましたって

素直に聞くお人好しどこにいんだよ」

「つうかさ、シャルル・・・おまえ、まじで不思議ちゃんだな」


「なによ不思議ちゃんって」


「不思議ちゃんは不思議ちゃん・・・他に言いようがないからだよ」


とぅ〜び〜こんて乳。




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