第20話

「リヨちゃん、分かりやすいなぁ。なんか、ムカつく。いじめたくなっちゃう可愛さだね」


「それ褒めてるの?貶してるの?」


「褒めてるんだよ」



からかいながら言うソウヤくんに私は気恥ずかしくなり、顔を赤くする。



「好きだよ」


「え」


「一目惚れしちゃった、リヨちゃんに」



さっきのソウヤくんからは考えられない真剣な瞳で、そう言ってきた。



─── ドキンッ



私なんかを好きになってくれたのは純粋に嬉しい、けど私は…



「分かってるよ。困らせて、ごめんね」


「ソウヤくん…」



ソウヤくんは眉を下げて少し切なそうな瞳で、そう言った。


私、ソウヤくんを傷付けちゃったんだ。



「ありがとう、好きになってくれて」


「うん」



ソウヤくんは笑顔でそう返事をして、私の頭を優しく撫でてくれた。


こんな時までリクトくんを思い出すなんて私は相当、彼を好きらしい。


すると……

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