第5話

「どうしたの?」


「俺、こっちだから」


「え?一緒に帰るって…」


「は?マジで帰れると思ったの?んなわけねぇだろ、ただあの場から抜け出したかっただけだよ」


「じゃあ私は、いつリクトくんを好きにさせたら良いの?」


「んなの自分で考えろ」



そう言ってリクトくんは私に背を向けて歩き出した。


なんなのアイツ、でもなんか燃えてきた。




-次の日-


「リクトくん!おはよう!」


「おはよう、リヨちゃん」



いつもの笑顔で返事をしてくるリクトくん。


よし!スタートは順調だ。



-昼休み-


「ねぇリクトくん!お昼、一緒に食べない?!」


「ごめんねぇ、先約があるんだ」


「あ、そっか」


「また誘ってね」



リクトくんは自分の席から立ち上がり、私の頭をポンポンと優しく撫でてきた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る