第3話
リースさんの村に行くということで、少し気になっていることがある。
「聞きたいことがあるんですが…。」
歩きながら俺が聞くと、
「何だ?」
と、ヒューイ様。
「リースさんの村、今はどうなっているんですか?村の人が全員が亡くなったって聞いているけれど…。」
「う~ん。一度も村に戻ってないから、今がどうなってるのか分かんない。」
と、リースさん。
「俺も今は分からない。あの時…亡くなった人を全員埋葬して、倒壊しかけていた家は壊した。それから一度も訪れていないからな…。」
と、ヒューイ様。
「ファリスさんは、何か知っていますか?」
「俺もリースの村には、行ったことはないよ。その辺りの地域の情報も持っていないです。」
「そうですか…。」
誰も訪れなくなっているのなら、廃墟のようになってしまっているのか?
リースさんの住んでいた頃の面影がないのは辛いはず…。
「リースさん。その…変わってしまった村を見るのは、辛いんじゃ…。」
「うん。一人ではね。ヒューイやファリス、ブラドがいるから…今は……大丈夫だと思う。一度は行かないといけないと思ってたから…良い機会だよ。」
そう言って微笑んだリースさん。
少し不安な顔をしている。
「リースの〝親〟に、元気な姿を見せてやりたい。だから…行こう。」
「うん。」
ヒューイ様の言葉に、リースさんは頷いた。
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