第250話

「ところで、アーサー、ノマ、ず~っとリリスのことを見ているけど、どうかしたか?」


俺が聞くと、


「すみません。リリスさんをどこかで見かけていると思うんですが…………?」


と、アーサーが答えた。


「僕も、そう思っていたんです。」


ノマも、リースをじ~っと見ながら答えた。


「え、え~っと………………………………。」


焦る、リース。


「確か…………二人は晩餐会の時に、フィリップ様の警護でアーク国にみえていませんでしたか?」


ファリスがそう言うと、


「あぁ、そうだね。晩餐会でリリスさんを見かけているね。」


と、フィリップ王子。


すると、


「あっ!ヒューイ様とラブラブだった、黒髪美人!?」


と、アーサーが大きな声で言った。


「はははっ。そうだけど、言い方、言い方。」


と、笑いながらフィリップ王子が注意すると、


「し、失礼しました。ヒューイ様の恋人ですね。」


と、アーサーは言い直した。

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