第222話

「おい!ロディ!」


ブラドが怒鳴る。


「きょ、今日は、ブラドと二人で回るから…………ごめんなさい。」


慌ててオレが言うと、


「残念だな~。でも、ブラドの彼女じゃないよね?」


と、ロディはオレに笑顔を向けながら聞いてくる。


「ち、違うよ!オ、じゃなくて、私は…………フィ、フィリップ王子の知り合いなの。それで、町を案内してもらってるの。」


しどろもどろに、言い訳するオレ。


「へ~?フィリップ様の?ちょうど、フィリップ様。町に来てるよ?会ってく?」


「え!?」


話していると………………?


女の子達の黄色い声と共に、フィリップ王子とヒューイがやって来た。


「な、何で、フィリップ王子が町にいるの?」


小さな声でブラドに聞くと、


「たまに護衛を連れて、街を視察するんだよ。まさか、今日来るとは………………。」


と、ブラドが小さな声で教えてくれた。

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