｢な、何で、お前が謝るんだよ。｣

ケインが戸惑いながら聞く。

｢お前達の気持ちも分かるからだ。ワットさんは、厳しいけど優しい人だった。……………………俺もワットさんに憧れていた。｣

コージーさんは、寂しそうな顔をする。

｢カイン、ケイン………………。お前達は知らないだろうけど、コージーはずっと悩んでいたんだよ？どうしたら、ワットのように皆をまとめられるか………………とね。｣

『………………………………。』

フィリップ王子の言葉に、黙り込む二人。

｢コージーがワットのように出来ないのは、本人も分かっている。それでも兵士長としての役目は、果たさないといけない。兵士長としての大変さは、カイン、ケインも分かっているだろ？｣

『はい……………………。』

二人は頷いた。

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