第94話

「はぁ……………………俺が説明する。」


俺は、フィリップ王子、コージーさん、ルミエルに事情を説明した。


「ごめんなさい。私がここに来たから………………。」


申し訳なさそうに言う、ルミエル。


「ルミエル、君のせいじゃない。カイン、ケイン。ルミエルに言うことはないかい?」


『すまなかった。』


フィリップ王子の言葉に、素直に頭を下げて謝る、カインとケイン。


「…………………………うん。」


ルミエルは、呟くように答えた。


「ルミエル、巻き込んですまなかったね。」


「フィリップ様!私は大丈夫です。それより、リースさんが心配です。」


フィリップ王子が謝ると、ルミエルは悲しげな表情で、フィリップ王子をじっと見て答えた。


「そうだね。ヒューイ君。リースさんの所に行ってやって。」


「分かりました。」


フィリップ王子の言葉に俺が答えると…………?


「私も!私も行っていいですか?」


ルミエルは、俺の服の裾を掴んだ。


「いいよ。一緒に行こうか。」

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