第64話

「いくぜ!」


オレに向かって、カインは勢いよく木刀を振り下ろす。


ひらりと避けて、オレはカインの顔の前に木刀を突き付けた。


「まずは1本ね。」


「次は俺が行く!」


スピード重視で打ち込むケイン。


一つ一つ丁寧に受け、隙を突いて右脇に木刀を軽く当てた。


「ケインさんからも1本。」


「ちっ!」


カインが突っ込むが、オレは軽くあしらう。


「二人同時でもいいよ!」


オレがそう言うと、


「舐めやがって!」


と言って、カインはオレを睨んだ。

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