第5話

ざっと周りを見渡すと、怪我をした人はいないようだ。


よかった。


オレは背中に背負った剣を引き抜くと、


「みんな、離れてて。変異種は、オレが片付けるから。」


と叫んだ。


「だ、大丈夫か、兄ちゃん。」


近くのおじさんが、心配してくれる。


「うん。大丈夫。離れててね。」


「あぁ。気を付けろよ。」


そうして、周りに人がいなくなると、変異種に向かい合う。


一匹の猪の変異種が、勢いよくオレに突っ込んで来る。


猪の変異種は、力が強くなってるから、まともに体当たりされるとマズい。


ギリギリでかわし、変異種を斬る。


グオオオォ〜


倒れる変異種。


あと4頭。


同じ様に、突進してくる変異種を避け、剣で切り刻む。

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