第2話

シュッ!


「うぎゃぁ~~!腕が~~~!!」


男の左腕が切り落とされる。


「忠告はした。今すぐ消えろってな。」


長身の男は、シュッと剣を振るって血を払い落とすと鞘に収めた。


傍にいる長い茶髪の女は、顔を歪ませ視線を落とす。


「た、たかが、女にちょっかいをかけただけだろう!?」


切られた男は、腕を押さえながら叫ぶ。


「たかが?」


長身の男は再び剣を引き抜くと、男の顔面に切っ先を向ける。


「俺達をつけ回し、挙げ句の果てにマニュに手を出そうとした。それが……たかが?」


「それに、あなた……暗殺者よね?」


長い茶髪の女…マニュは、静かに言葉を発する。


「お、俺は……。」


焦る切られた男。


「命まで取るつもりはない。今すぐ消えろ。次は忠告では済まさない。」


「ひっ…。わ、分かった。」


男は逃げていった。


「はぁ……。」


長身の男…セロはため息をついた。

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