第70話
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「来週ですか?」
「そうなのよ。その会社の社員食堂の手が回らないってことで、その期間だけうちのお弁当を販売するみたいなの」
美憂を保育園に預け、開店準備をしているところで明日香さんは私に話を持ちかけた。
どうやら私が以前勤めていた会社に、弁当を販売に行くらしい。
私にとってはあまり気の進まない話だった。
「100個ぐらい作って、売りに行くの。作るのも売りに行くのも大変だから、もう一人ぐらいいて欲しいんだけど…」
「そうですよね……あ!一人連絡してみてもいいですか?」
連絡先をスクロールして、電話をかけた。
通信制の高校に通っている彼女は、昼間はとてつもなく暇だと言っていたから大丈夫だろう。
「あ、もしもし。美梨亜ちゃん?あのねーーー」
それに、薬局のバイトは夜勤だからもう一個バイトを増やしたいとも言っていた。
ワンコールもせずに繋がった美梨亜ちゃんは、ハイテンションで今から向かうと言い残した。
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