先生

商店前

「こんにちは、せんせい」

「おかいもの?」

「にもつもち、てつだうよ」

「……?」

「せんせいの、なまえ?」

「しってるけど……」

「でも」

「きみは、せんせいでしょう。ごはんのつくりかたも、おしえてくれるし。ラーメンばっかりだけど」

「……」

「ぼく」

「がっこう、かよえなくって、さあ」

「だから、せんせいって、あこがれてて」

「よびたいんだ」

「……ふふ。そうだね」

「せんせいが、そういうはなしに、よわいって。わかって、はなした」

「いいでしょう?」

「ありがとう」

「せんせいは、やっぱり、やさしいなあ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る