執筆は、言葉の代わりで、表現のひとつ

白鷺(楓賢)

本編

執筆という行為は、私にとって単なる情報発信ではなく、自分の内面を言葉という形で表現する大切な手段です。絵を描くことが表現であるように、執筆もまた、感情や思考を形にする立派な表現方法です。それぞれの表現には個性があり、文章にもそれを書いた人の「色」が自然と出ます。この「色」こそが執筆の魅力であり、他の人には真似できない独自の世界を作り上げるものです。


発信することは、私にとって日常の楽しみのひとつです。書くことで誰かに読んでもらえるという期待や希望は、ある種の励みになります。しかし、ここで大切なのは、自分が本当に伝えたいことを第一に考えることです。もし承認欲求が先に立ってしまうと、作品は他人に合わせすぎたり、本来の面白さや独自性が失われてしまう危険があります。


自分の声を大切にすること


執筆において最も重要なのは、自分自身が何を伝えたいのかを明確にすることです。最初は大まかなイメージでも構いません。「これが面白いんじゃないか」とか「こんなことを誰かに読んでもらいたい」という、自分の中から湧き上がる感情や思考を大切にします。それが他人にどう映るかは、もちろん意識はするものの、それ以上にまずは自分の表現に正直であることが肝心です。


時には、自分の中で「これって面白いかな?」という疑念が浮かぶこともあります。ですが、そのような直感こそが、他の誰でもない自分らしさの表れです。他者の評価を過度に気にせず、自分の感じたことや考えたことをありのままに伝えることが、執筆を楽しむ秘訣だと思っています。


承認欲求にとらわれない執筆


執筆を楽しむ中で、他人の評価や承認欲求にとらわれることはよくあります。「もっと読まれたい」「共感してほしい」といった欲望は、誰しもが感じるものです。しかし、その欲望に引っ張られてしまうと、作品は本来の面白さを失いがちです。他人の評価を気にしすぎると、自分が書きたいことよりも、読者がどう思うかを優先してしまい、結果として平凡な内容になってしまうことがあります。


私が目指すのは、まず自分が何を表現したいのか、何を訴えたいのかをしっかりと見据えて、その感情や思考を言葉に乗せることです。その上で、それが読者に届けば、それは嬉しいことであり、執筆の楽しさがさらに広がります。


自由な発想で言葉を形にする


執筆とは、考えや感情を自由に形にする表現の場です。何を書いても良い、どんな表現をしても良いという自由が、私にとって執筆の最大の魅力です。自分自身を解放し、正直に書くことで、誰かに届く言葉になると信じています。だからこそ、私は書き続けます。どんな小さな思いでも、感じたことをそのまま文章にして届ける。それが、私の執筆に対する思いです。


執筆は、言葉を通じて他者と繋がる一つの手段であり、自分自身を知るためのツールでもあります。これからも、自分の内側から生まれる言葉を大切にしながら、自分らしい表現を追求していきたいと思います。

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