第26話

かみ『あれは全て、御前おまえ自身の記憶の断片。経験してきたものだ。』


理解できなかった。


かみは続けた。


『わかりやすく言えば、幾度いくども積み重なった魂。たのはその一部いちぶ、ほんのひとかけらに過ぎない。』


理解はできたが、かみの言葉をはじめは受け止めることができなかった。





ワタシハ、かつてケモノであった。


自らに通うこの血が、それはそれは憎く、ワタシハ、自らを汚した。



ワタシが自らを汚した、それには理由があったのか。



積み重なった魂の一つ、一つが

ケモノであったワタシへと繋がっていたのだ、



そう思うと、少しラクになった。








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