第13話

先程とちがい、温かな空気が漂っている。



オギャー

赤児が泣く声が耳元で響いていた。


「お腹空いたのかな〜?」


ワタシの顔をのぞき込むニンゲンの女がいた。


え……


その女は、ワタシを抱き抱えた。どういう事だ…。

理解できない状況にあった。


ニンゲンの女が両腕に抱き抱えられるほど、

ワタシは小さくはないのだ。



ニンゲンの家らしき天井が見える。

ワタシは仰向けになっているようだ。


夢を見ているのか、かみ悪戯イタズラか。


かみの部屋にいたケモノのワタシではないのは明らかだ。


少し睡魔を感じ始めた時、


バリバリバリ……


あの鈍い音で、目が覚める。


パリンッ…





何が起きているのか見てやろうと懸命に目を開けてみたが、強い真っ白な光はそれを拒んだ。









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