第10話

其処そこには、かみの顔が。


いや…


ちがう…


其奴そいつかみではない。


同じ顔を持ち合わせてはいるが。



硝子ガラスのような壁がぐるりとそびえ立ち、いくつもの光を放っていた。


ただそれだけ。


何者かの気配は、壁にうつっている姿であった、


凍てつく気配の持ち主は、


ワタシであったか。




かみの部屋に黒く煌々と浮かびうる三つの顔。



かみ、ワタシ、

そして、硝子の壁にうつるワタシ。




















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