オサナナジミ
KOMUGI
第1話 幼馴染み
お隣の家に住む同い年の男の子。
幼稚園・小学校・中学校と一緒に過ごしてきたいわゆる幼馴染み。
良いところも、悪いところも知っている、とても近い存在。
だから恋愛感情なんてものは芽生えないと思っていた。
私は知らなかったのだ。
アイツが自分以外の他の女の子には優しく笑いかけるなんて。
私の知らない一面…その瞬間を偶然見た時、私はその女の子に嫉妬した。
一番近い存在は私なのに、私には見せてくれたことがない。それが悲しくて、悔しかった。
高校一年の夏、アイツに彼女が出来た。私とアイツの距離感が広がった。
私はただのお隣に住む幼馴染…ただそれだけだったから。
そして、近すぎて今まで気が付かなかった感情に私は気が付いてしまったのだ。
でも、その瞬間に私の恋は片思いのまま終わりを迎える。
今更、恋という感情に気付いても近すぎて伝える事は出来なかった。
伝える事で関係を壊したくないという感情の方が強かった結果だった。
気付けば…私は15歳から6年間、アイツに思いを寄せていた。
小心者の私だから、アイツに気が付かれない様にいつも素っ気ない態度で会話する。
(本当はね、言葉を交わすだけで嬉しかったんだよ。好きを隠すのに必死だったんだよ?
知らなかったでしょ?)
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