冤罪判決第2章・・・司法の崩落

138億年から来た人間

第1話 有罪判決

「裁判長に一つ聞きたいことがあります。」


「被告人どうぞ。」


「裁判長は証拠になった録音テープに違和感などありませんでしたか?」


「違和感?」


「はい。」


「違和感はありません、証拠の録音テープの声は貴方のものでした。その証言をもとにこの判決は下されています。宜しいですか?」


「そうですか、分かりました。有難う御座います。弁護士さん、お話があります。後で…」





「どうしました?何かありましたか?」


「弁護士さん、今の裁判長を起訴できますか?」


「えぇ!裁判長を起訴ですか?」


「はい。」


「可能ではありますが、どうしてです?」


「この国の裁判制度に問いかけてみたいのです。」


「問いかける?」


「ええ、今いる裁判長達に人間の審判をさせていていいのかを、国民に問うてみたいのです。」


「国民に問う・・・分かりました。手続きに時間がかかりますが、宜しいですか?」


「はい。」


「但し、裁判長を起訴するからには、上の方からいろんな圧力がかかります。覚悟のほどを。」


「わかっています。」・・・・・・・







円上 丈龍えんじょう じょうたつ、38歳。

この日、アパートの近隣トラブルから有罪判決となった。

彼は、その裁判に疑問を抱き、有罪をいったん受け入れ、その裁判長を審議の場に引きずり出す手立てをとった。


この物語は、日本の国と司法の崩壊を綴った物語である…



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