勝姫の策略
花霞千夜
序章
序章
「月姫様!危ないです!いくら戦を止めようとも、戦場に赴くだなんて無茶です!月姫様に何かあったら、私たち、生きていけません!お願いですから、お城に留まってください!」
姫付きの侍女一人が泣きながら声を上げる。
「あら、怖いの?私の行く手を阻まないで。
それにそんなに危なくないかもしれませんよ。
私は戦を止めに行くのです。ここで戦を止めなければ永遠に続いていくだけです。もう犠牲者を出したくない。犠牲になるのなら、私だけで充分よ」
凛とした声で言う姫は止める侍女を振り払い、目の前にある薙刀を持った。
「では」
姫が歩くたびに高く結い上げられた長い髪が揺れる。侍女はそんな姫を止めることはできず、ただただ無事でいてほしいと祈ることしかできなかった。
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