コスプレ

ご飯を作り置きして、俺が目覚める前に何処かに行ってしまった。

置き手紙にびっくりしながら服装を整えた。「コスプレする服買いにいくので後で見てください」...コスプレぇぇぇ!?なんの服を着るんだ!?バニーか!?ナースか!?メイドか!?ヤバい俺めちゃめちゃ変態だ!!(元から)

昨日の通知二件を思い出した。いつの間にか追加されてた。

「なんか好きなアニメある?」「コスプレするネタがないから...」

これに対して「デルタちゃん!!」と答えた。もしかしたら...推しのコスプレか!?可愛い城山とデルタちゃんが組み合わせたら...最上級の可愛いが出来上がる...?


インターホンが鳴る。

「えーごめん、私の技術じゃプリズムカラーは無理だった」諦めたな

「だからって灰色...?」

「シルバー意識したんだけど、ちょっとダメだった」でも、オッケーです。

「まぁいいよ、結構完成度いいし」ちょっと上から目線だったわ...

「なんかイヤーな感じ...クオリティ低くならんように頑張るわ」

「おう、頑張れ。」励ます。

「じゃ、また出かけてくる~」また何処に行くんだろ

「ストーキングしてい?」クッソ、ド直球だな俺。

「今日は勘弁して。顔、整ってないんだワ」城山は顔を押さえつける。

「今日の私ブスだし」そういうところ気にするんだ...?普通の女子みたい。

「そんな理由?どんな城山も可愛いと思

「やめて心臓破裂する。大瀬君と私を比べないで」意見を跳ね返される。

「性別違うし比べようがないと思うんだけど」事実?

「もういい行ってくる」逃げた。

「行ってらっしゃい」逃がした。

「~~~!!」

意味不明なことを言って何処かへ行った。


「デルタちゃん」で思い出した。漫画を久々に読もう。前からお気に入りだったのか、カバーが掛けてあり、誇りも表面に付いていない。ピラピラと読む。お気に入りのページには付箋が貼ってあった。そこは大体下ネタだらけだった。思春期だな、と思いながら何冊か読み返した。

懐かし!!

コスプレのカメラマン、良いんじゃないかな...?今、家族の仕送りでどうにかなってるし...。機材も買える金は沢山ある。しかし違うんだ。城山を撮りたい。城山を撮りたい!!

こんな俺、やっぱりキモい?ストーカー、止めた方がいい?いや世間的には辞めるべきだ。でも!...あークッソ、よく分からねぇ...。




城山のターン、ワナワナ震える城山。

「ヤバいよぉ~...大瀬さんに変な事言わせちゃった~...私も言ったけど~...」

お互い、困惑している様子である。

「なにか、いいコスプレないかな...大瀬さんを喜ばせるコスプレ...」

そうだ。創作しよう。しかし創作と言えど、何着ればいい!?呼ぶか!?

あーそういや、オリキャラに「シロタヌキ」って創ってたな。

...それの擬人化しよ!擬人化のまた擬人化をしよう!

そうと言えば、白素材を買わなければならない。


大瀬家

「どうですか!!!!」相変わらず、心臓を止まらせる声で叫ぶ。

あまりにも露出が多い所為で全身が熱くなる。エアコン点けたい...

「エロいです!!!!」俺きっしょ。

「ありがとう!!!!」なんでありがとう?

「デートしませんか!!!!」いきなり過ぎる。

「この服で!!??」そらそうビビるよな


「いいよ!!私の家でいいなら!!」


あの後、創作キャラのコスプレだと聞いて、また興奮した。理性崩壊五秒前。

脳内で囁く天使と悪魔は、おそらく呆れていただろう。

「あはは、楽しかった!」

「俺もっ!」

「ねぇ、次は何が見たい?またデルタ再チャレ?」

「......創作キャラ」

「!!!もっちろん!次は何?「シロタヌキ」のゴスロリバージョン?「かわもちさん」?男もいけるよ!」

「かわもちさんがいいな...」

「もち!今日中に作る!!えへへ、楽しみ!」

まるで子供のようだ...いや、子供だ!

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