第十一回 で、二人で一つ。(梨緒の視点)
――対象年齢が十五歳以上。
まあ、
思えばもう二十年程とか言ってた。梨花おばちゃんのバンプラのスキル。梨緒には憧れの存在。だから一緒に作ってるバンプラ。ママも時々手伝ってたけど、やっぱり梨花おばちゃんとは違ってる。ママと梨花おばちゃんも一卵性双生児だけれど、やっぱり梨緒と千恵と同じ。千恵の得意と梨緒の得意は、ママと梨花おばちゃんと同じ。
購入したのは、あのマンダム。
ファーストの逆みたいな感じ。アルファベットの始まりはAで、つまりそれが逆転した発想。ターンしてるの。特徴的なのはV字アンテナの位置。額から口元になってるの。作中ではマンダムという名ではなく『白いお人形さん』とか言われてる。
このモデルは、一見ダサく見えるけど、アニメで動くと美しいのだ。
それにギミックも満載。
組み上がるのが今から楽しみ。そしてハッとなる。ジッと千恵が見てるから。
「さあ、スタンプ押そう」
と、千恵は声を掛けた。
「うん、そうだね」と、梨緒は答え……「ドッコイショ」との掛け声と共にスタンプを押した。千恵は梨緒の身体を少し持ち上げてる。『機』と『甲』の二文字となった。スタンプはあと一つ。スタンプが置かれてる台の位置が、梨緒や千恵には高い。大人向けに設置されてるから。二人とも百二十センチ程の身長なので二人で力を合わせてるの。
バンプラの箱も大きかった。
千恵は抱える。紙袋に入ったその商品。次はエスカレーターを下る。三か所目の場所へ向かう。けど、それは何処だろう? そのヒントが地下二階にあると思ったの。
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