prologue
第1話
「なぁ……付き合うとかしない?オレら」
夕日が入り込み、机や壁がオレンジ色に染まる放課後の図書室。
普段手に取ることもない哲学書をパラパラ捲りながら目の前の男子が言った言葉。
俯いた顔から見えた鼻先が、赤く見えたのは、きっと夕日のせいであってこの人が、照れたとかそういうことではないんだ。
きっと。
やっぱり、私なんだ……。
溜め息がこぼれたと同時に、めり込む位沈んだ気持ち。
私の溜め息に気付いたのか、目の前の男子が顔をあげた。
寝癖が着いたままの茶髪から覗く2つの黒い眼差しを、私はジッと見つめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます