第41話

なんでだろう。顔が火照って、身体まで熱くなってきた。



そうだよ、彼に抱きしめられているせいだ。



彼に触れている部分が、ドクドクと脈打つのが分かる。



心臓が特にヤバイ。



離してくれないかな…?



唇は離れたのに身体は一向に自由にしてもらえなかった。



「成くん」



お願いしたくて彼を呼んだのに。



「ん?なに?」



そう囁いた成くんの息が耳元をくすぐった。



「ひゃ…ぁ…」



思わず声を上げてしまった。



しかも、自分の口から出たとは思えない、甘い声。



うぎゃぁぁぁ…かなり恥ずかしい。

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