第40話

もう少しと言われて、本当に数分の時間がたっ後…。



彼の腕の力が少し緩んだ。



ホッと息をついたのもつかの間。



彼の指に顎を掬うように持ち上げられ、覆いかぶさるように唇を塞がれた。



ヒヤリと一瞬冷たく感じた彼の唇はじきに離れた。



初めて彼とキスしたときも、この場所で。



こんな風に、そっと触れるようなキスだった。



もう少し…触れていたかったな。



そう思ってしまった瞬間すごく恥ずかしくなった。



どうしてこんな風に考えてしまうんだろう。



なんだか…、そう。物足りない感じ?



うわ、やだ、なんだか欲求不満的思考になってない?

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