第2話

そんな私の彼氏になった、大木 成(オオキ セイ)くんは身長178㎝。



『大樹のように強く立派な人に成る』



彼から聞いた名前の由来。



名は体を表すという言葉がキレイに当てはまった彼は、ただ大きいだけじゃなくて、



サッカーを小学生の頃からしていたらしく、腕も足もお腹の筋肉もキレイに着いている。



バランスよく。



もともと色素が薄いという彼の髪は、太陽の陽に透けると金色に光るし、肌だって冬になると

脱皮したかのように白く透き通る。



目だって女の子みたいにパッチリしていて、二重で、鼻筋は通ってて、下唇は吸付きたくなる位プクッと艶やかだ。



そんな完璧な外見を持っていながら、驕ることなく誰に対しても優しい。



成績だって上の中辺りで安定している。



高校入学式の日、3年生のお姉さま方の間で密かにファンクラブができた事だって頷けるくらいの美男子(イケメン)。



こんなカッコイイ男の子が、皆から『ひよこ』とからかわれるチビで口が悪くて短気な私の彼氏だなんて、



ホント今でも信じられない。



「もうすぐ、1年経つよね?」



成くんを見上げて確認するように尋ねた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る