第27話

「じゃあ、露店で食材買い足す人とここの準備をする人に分かれよ」



菅谷さんの仕切りに、小幡さんと白川さんはわたあめを買いに行き、菅谷さんはお酒が足りない!と八木さんと一緒に自販機に向かった。



「お弁当とか広げましょうか」


女性群が手分けして作ったお弁当を、レジャーシートの上に並べていく。



「舞夏、」



御園生さんに呼ばれて振り仰ぐと、いきなり唇に柔らかな熱を押し付けられる。



「!」



「舞夏と二人で花見に来たかった、」



すぐ目の前で拗ねたように囁かれて、再び口づけられる。



「……御園…生さ…、皆が…」


恥ずかしくて、身を捩り御園生さんから離れようとしたのに、いとも簡単に両の手首を掴まれて、桜の幹に身体を押し付けられる。

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