第25話

「あったな、」




風馬の声と、スコップがカツン、と鳴るのがほぼ同時だった。



「あったね」




土を払いながら、木箱を取り出し蓋を開けた。




中にはビニール袋に入れられた封筒が二つ入っていた。




あの日埋めたその時と同じ様に。




「はい、」




風馬に封筒の一つを渡し、私は自分の手紙を開いた。

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