第17話
辺りが暗くなって、この時期だけライトアップされた校庭の桜の木の下で私は桜を見上げた。
はらはらと、舞い落ちる花弁。
どうしてこんなにも未練なく、潔く枝から去っていけるのか。
留めたいと思うのは、私の驕りなのか。
まだ行かないで。
彼がまだ来ないから。
この桜の木の下で、桜の花が咲き誇るのを眺めながら、幼い想い出を懐かしもうと。
彼と約束をした。
今の自分にむけた手紙を読みながら、お互いにあの頃の自分に堂々と胸張れる自分でいられるか。
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