第15話
「ふうん、じゃあ俺も行く」
伊吹がそう言った事は、私だけじゃなくて小林の事も驚かせたようだった。
「へ?いいのかよ伊吹……妃奈いんぞ?」
「別に?なにか問題ある?」
そう返されれば否定するのもおかしい話だ。
「いや、いいけど……妃奈は?」
ここで私が否定したら、デートを邪魔されたくないと誤解されるじゃないの!
「別にいいよ」
私が頷いた事で、3人で買い物に行くことになってしまった。
このメンバー凄く違和感ある。
普段小林相手なら、1mmも意識しない自分のカッコが密かに気になって、ショッピングモールに着くなりトイレに駆け込んだ。
髪にブラシを通して、わざとらしくない程度にリップを引いた。
鏡に映る自分が酷くテンパっていて、凄く居心地悪い。
「妃奈おせぇし」
愚痴る小林とは違い、伊吹は踵を返して先を促す。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます