第12話
放課後、正門の脇花壇のレンガに腰掛けて小林を待っていた。
奴め、校門に着いた所で財布を教室に置いて来たなんて言うから仕方なくこの場で待つことにしたのだ。
5分後……目の前を優雅に手を振りながら歩いてくる小林に、一瞬ムカついた。
なに優雅に歩いてんのよ。人を待たせておいて!
立ち上がって小林を呼ぼうとして、ハッとした。
小林の隣、小林より10cmは高い背丈の伊吹が小林と楽しそうに話していた。
あれが、デススマイルね……。
小林に向けられるキラキラの笑顔に暫し見惚れてしまう。
私達女子からしてみれば、エンジェルスマイルなのに。
「妃奈、悪い待たせた」
小林が私に気付いて手を振る。
その隣にいた伊吹も私を視界に入れた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます