第10話

「新しくオープンしたドーナツの店の半額券あるんだけど?お前ドーナツ好きだろ?クリプレ選ぶの付き合ってくれたら、ドーナツ3個奢る」



「5個!」



即座に返した。



「5個も食うのかよ……」



「違うし!お土産込みの5個!」



「仕方ねーな。じゃあ、放課後な」



小林は返事も待たずに自分の席へ戻って行った。




「今の会話、どこをどう聞いても付き合ってると思われても無理ないし……」



シラ〜ッと冷めた視線を向けられて、グッと詰まる。



「いや、違うし。友達だし」



友達。



そうだよ、友達だし。

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