第6話
そんな伊吹も、楓とは普通に接していた。いや寧ろ、友好的に。
というものも、同クラになって噂通り愛想のカケラも無い伊吹に楓は開口一番、
『私、アンタと友達になって見せるから!』と宣言した為だ。
恋人宣言をしたなら、楓は一気に女子全員の敵になっただろう。
ただ、友達宣言をしたことと、自分の恋愛にはとんと興味をもたない楓だし、楓が仲良くなればクラスイベントの伊吹出席率が上がるだろうという狡い目的の為に女子の大半が、目を瞑ったのだ。
勿論、女子の目論見通り、伊吹のクラスイベント出席率は99%になった。
無愛想な憧れの的が、一歩近づいたことにクラスの女子全員のテンションは上がった。
そして、面倒くさい関わりを避けたい私もそうはいってもやっぱり女。
男子だけに見せる伊吹の笑顔に『キュン』とくるのは自然な感情だと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます