第7話
「……嘘」
さっきクラス分けで確認済みなのに、教室に入り実際本人の姿を見つけると、思わずそうこぼしてしまっていた。
なんで、同じクラス……って言うか、なんで同じ高校?
教室の真ん中辺りの列の、後ろの方の席に座って他の男子と喋っている彼の姿を見て、溜息がこぼれた。
「好音、席出席番号順だってー。また後で喋ろー」
アッサリと私を置いて自分の席に向かうカナに返事を返して、自分の席を確認した。
「……げ、」
黒板に書かれた番号を辿り、行き着いた自分の席に、他に口に出る言葉はない。
なんで、選りに選ってこの席?
楽しげに友達と話す彼を中心にした男子の集団の横を通り過ぎ、自分の机に鞄を置いた。
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