第4話

「……ダメかな?」



今度首を傾げたのは、進藤くんの方。



不機嫌な顔のまま、ジッと見つめてくる。



いや、睨んでる?



告白されてるはずなのに、睨まれてるよ私。



それが理由だったわけじゃない。



だけど、彼からの言葉にイエスと答えるには、彼の事を知らなさすぎた。



「……ごめん」



何に対しての、ごめんだったのか……。



付き合ってほしいと言われて、その想いに答えられない事への「ごめん」



彼の事を覚えていなかった私に、それでも告白してくれた彼の勇気に対する「ごめん」だ。



「……そっか」



見ているのが辛くなる位落胆した彼の様子に、私は彼を見ていることができず俯いた。

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