第3話
「また、篠原に雑用頼まれるんじゃない?」
前の席から、体だけよじって児山 汐(コヤマ シオ)が同情の眼差しを向けた。
そうは言ったって、その『雑用』を手伝ってくれた事は一度もないけどね。
「慣れっこになっちゃっ
たよ」
苦笑いで返すと、 汐はそう?と言った後体を戻し、隣の席の生徒と話始め
た。
放課後になって、集めた物理のノートを持って、物理の準備室へ向かう。
「失礼します」
少し大きい声で言った。
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