第3話
だから、今日のメイクはいつもより少し気合いが入ってる。
派手にならないように、優しい感じになるように、友人達の協力のもと丁寧に仕上げたメイクだ。
「谷吹、今日一緒に帰ろうよ」
帰り支度をする谷吹(やぶき)に声を掛ける。
「いいよ。なんか食べにでも行くか?」
「ドーナツ!ドーナツ食べたい」
いつもこんな風に、気軽に誘っていたから谷吹は案の定、あっさり承諾してくれた。
「お前らも行く?」
そしてこんな風に、谷吹が友人達を誘うのも想定済みだからその点も抜かりなし。
「俺らパスなー。みんなたまたま用事あってさ」
たまたま、の言葉に含み持たせ過ぎてるのが気になったけど、元来素直な性格の谷吹は疑うこともなく「そっか」と納得してくれた。
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