One love

なんの冗談?

第1話

「ねぇ、」



耳元で囁く声に、意識をほんの少しだけ傾けた。



「……っ、あ、んぅっ…」



なに?と、問い掛けたつもりが漏れ出たのは、喘ぎ声。



でも、仕方ないよ。




会話として成立させたいなら、今はさけるべきでしょ。



私の身体と重なる彼自身が、熱く自己主張するなかで、なにを言われても冷静には聞けるわけない。



「……俺、そろそろ子供が欲しい」




胸と腹部を摺り寄せ、深く、奥へと侵入しながら、彼が口にした言葉に子宮が、きゅうっと収縮した気がした。




「……ぅあ……ヤバイって。締め過ぎ……」




いや、違うからね。



今のは100%あんたが悪いよ。



「ちょっ、……!」



待って。と声を上げるつもりが、突き上げられる熱に掻き消された。




「……あぁ……ん、」




「ん、いーよ。もっと啼いて……?」




その声に誘われるように、私は与えられる快楽に素直に従った。




声も、身体も、自らの純粋な欲望逆らわずに。





この瞬間が一番気持ちよくて、




幸せ。

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