5月 陰鬱
第17話
「……はぁ、思い出したくないこと思い出してしまった」
天敵のあいつと、まったく予期していなかった形で再会し、頭が真っ白になったわたし。いたたまれなくなって、また逃げてしまった。
はるちゃんには、本当に申し訳なかったと思う。帰ってすぐに謝罪の連絡をして、大丈夫だよとは言ってくれたけれど。今日もシフトが被っているから、もう一度きちんと謝ろう。
「お疲れさまです」
「お疲れさまで……あぁ、はるちゃん! 昨夜は本当にごめんねぇ……!」
バイトの時間、スタッフルームにやってきた彼女に即抱きついて許しを乞う。
「ひかりちゃん……ひどいよ」
「え……?」
そうやって言うはるちゃんはうつむいたままだ。昨夜返事をくれたときとは、反対の反応。なにがどうしてこうなった。
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