本気度99%

第1話

とある日。転機は突然訪れた。

「明日で、部活も引退でしょ?本格的な受験勉強に突入する前に、ちょっとした合コン的なもの、しようよ」


部長である中山希美子が、部活終わり、そんなことを言い出す。それに対して、あたしはびっくりしてしまって、口をぱくぱくさせることしかできない。



「優莉藍、なにしてるのよ。合コンよ、合コン」

知らないわけじゃないでしょ?彼女の問いに、あたしはこくこく、と首を縦に振る。それにしても、中学3年で、合コン、というものは、少し早い気がするのではないか。


「それもね、聞いて驚かないでよ。バスケ部といっしょにやることになったんだから!」

希美子の言葉に、あたし以外の3年女子、5人はきゃあ、と叫び出す。バスケ部といったら、端整な顔立ちの方々がたくさんいらっしゃる部ですね。3年生はあたしたちと同じ、7人。実はあたしも、バスケ部に、気になっている人はいる。




「こうなったら、当日は、おしゃれしていかなきゃ!」

「あー、日ごろからちゃんと肌のお手入れしておくべきだった~」

「そういうことは、合唱部としての活動をきちんと成し遂げてからにしてよね」

部活に関しては、しっかりしている。それが、希美子だった。だから、今年も、県大会で、金賞を取ることができたのである。でも、合唱部は県どまりだから、そこまでで夏が終わるのだけど。

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