真っ白なダイアリー

第17話

○月×日

今日は、付き合って1年の記念日!

一晩一緒に過ごしました。

これからもずっと、ずっと一緒にいようね。



日記が、あの1年記念日のときで止まってる。

別れてからもう3年が経つ。

先日、彼が女の人と仲よさそうに歩いているのを見た。

前に進めていないのは、あたしだけ…。

この真っ白なダイアリーも、捨てられないなんて…。

あたし…男の人の性格みたい。

だって、いつまでたってもあなたが忘れられない。

ずっと未練があるんだもの。




真っ白なダイアリー



美容室に来た。


(今日はどうなされます?)


(短く…しちゃってください。男の人みたいに)


(失恋でも…したのですか?)


(いいえ。いつまでも未練がましい自分に嫌気がさしたんです)



髪を短くして、あなたを忘れたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る