第16話

「…そういえば、ここって道端だったね」


唇を離した後、和はそう言って苦笑した。





「誰も通ってなくてよかった」


「うん」


和はまたあたしの頬にキスを落とす。






「…帰ろ?」


「うん…」



あたしたちは手を繋いで、駅まで向かった。








「…俺の家、来る?」


駅に着いてから、和はそう言う。




「え…でも今日は…」


「じゃあ明日」


「いや…明日もちょっと…」


「じゃあ土曜日」


「う、うん。大丈夫」


「わかった」

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