第4話

「うん、俺も好き」


「え・・・?」



とっさの事で、状況をつかめないでいる私。




「だーかーら、俺も・・・好きだよ。その・・・き、じゃなくて、ゆ、優莉藍のこと」


「ほ、ほんと・・・?」


「この状況で嘘つくヤツいるか?」




薄暗くて、よくわからなかったけど、藤ヶ谷の顔は赤くなっていた。



「いないよね。ありがとう」


「うん、こちらこそ告ってくれてありがとう」



「・・・そういえばさ、私達って名前くらいで大してお互いのこと知らずに過ごしてきたよね?」


「あぁ、たしかに(笑)どうしてだろうな。もう季節は冬だってのに・・・」





今は冬の真っ只中。



同じクラスなのに・・・


一緒にこの教室で生活してきているのに・・・



会話したことがあるのが指で数えられる程度。


コミュニケーションって、大切なんだね。

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