第27話

『え?なんで奈良先生がそこで出てくるの?』



私の言葉に、美和子は大声を出したので、驚いているんだろうな、という表情が浮かんできた。





『だって奈良先生、裕二の従姉妹だもん』



『えぇぇ!! それ初耳だよ!』



『うん、教えるの今が初めてだし』



『なんでよ~。もっと早く教えてくれればよかったのにぃ…』



『だって、裕二に「恥ずかしいから教えないでね」って言われてたんだもん』



『でも結局はあたしに教えてくれちゃったワケだけどね』



『アハハ。そうね』




そんな感じでしばらく話し込んでいた。


電話を切れば、「ふぅ~…」と一回息を吐いて、自分の部屋まで戻り、ベッドに倒れ込む。

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