第12話

ガラガラッ。


椅子の音が聞こえて、ハッとして立ったときには、もう遅かった。


教壇の前に立つ「先生」の顔が…ニヤリと笑った気がする。


「えーと、皆川。ちょっとパシられて」




挨拶が終わったあと、「先生」にそう言われ、あたしはしぶしぶ、「先生」の元へ行く。


「じゃあ、コレ持って」


教卓の上に置かれたプリントの束を指差され、あたしはそれを抱えて持った。






英語準備室に着くまで、無言。


準備室に着くなり、いきなり「先生」は喋りだした。

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