第2話

あたしの好きな芸能人に似ている人…それが、ときどき見かける先輩。


見た目は、とてもじゃないけど「いい人」には見えない。


金髪で、長髪で、背が高くて、ちょっと「怖い」という雰囲気をかもしだしてる感じの人。



けど、その雰囲気や顔のつくりがあたしの好きな芸能人に似ている。


あたしの好きな芸能人というのは、この間ドラマで脇役として出たくらいの、まだまだ無名の人。



だから友達がわからなくても当然といえば当然。










「あ、ごめん!これから彼氏と待ち合わせなんだ!また明日ね!」


「あ、うん。ばいばい」


そうして彼女は急ぎ足で学校を出ていった。










…さて。


あたしはどうすればいいかな。

どうせ何もすることなんてないから、あたしも帰ろうっと。


そう思って校門を出ようとしたとき。




ポンッ。

誰かに、肩を叩かれた。



「…?」


不思議に思って、振り返ってみると、そこには、先輩の姿…。





「…」


どうしよう。

黙ってこっち見つめてるよ…。

めちゃくちゃ、怖いんですけど…!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る